急がば回LINK

急がば回れ

 ここ数ヶ月、「てとて」のホームページのリニューアルの作業を法人スタッフ+外注で進めています。
 その中で、あるスタッフが「急がば回れ」という言葉を使ったことをきっかけに、気ぜわしく仕事している折、この言葉に思いを馳せるようになりました。

 

 急がば回れの「急がば」⇒急ぐのであれば
  この言葉は、急ぐことを禁止していない。抑えていない。
  同時に、急ぐことを勧めてもいない。焦らせていない。
  急いでいること(もしくは急いでいる人)に対してニュートラルな姿勢。
  その上で「回れ」と具体的に、建設的に意見している。

 

 訪問をしていると、利用者さんと話すなかで「ちょっと急ぎ過ぎと感じませんか?」と感じる(話す)場面がよくあります。
 ご本人曰く、薬を減らしたい。仕事したい。彼女とヨリを戻したい。訪問を減らしたい…

 ご本人の考えるタイミングとペースがあって、周囲と合致していないかも?ご本人のほうが若干(もしくは明らかに)早いかも?と感じる時に、そんな話をします。

 

 でも、話している自分自身が、日々の業務や組織運営やプライベートのあれやこれやの中で、(周囲よりも)急いでいる・詰め込んでいる時がよくあります。そして、周囲が自分の思うように動かない・変化しないことにイラついて、無駄な動きが増えたり、高ぶった気持ちを抑えようとして酒量が増えたりします。「急ぎ過ぎと感じませんか?」という言葉を使えば使うほど、相手を1周して自分に戻ってきます。

 

 自分が急いでいる時に(もしくは周囲が自分を『急いでいる』と評価していて、それを自覚している時に)、自分はなんと言ってもらいたいだろうか。その時は、「急ぎ過ぎと感じませんか?」ではなく、「急がば回れ」だろうなあ。現代風に言うなら「うん、そのペースとタイミングで進みたいなら、こっちの道(方法)はどうでしょう?なぜなら・・・」という感じか。

 

 急いでいる時はなおさら、急ぐこと(=自分のペース)を否定してほしくない。なおかつ「あなたが急ぎがちに進んでいることはちゃんとわかっているよ」というメッセージが欲しい。さらに、急ぐ自分のことを「想って」具体的に・建設的にものを言って欲しい、そんな自分のためになることを言って欲しい。

 

 「急がば回れ」には、そんなふんわりとした、でも相手を見据えた優しさがあるように思います。

 

 そんなふうに相手に振舞えるように、まずは自分に優しく。赤信号を待ちながらイライラしている時には、車のなかで「いそがばまわれだよ」と独りごちています。

 

最近、気になっている本です。小休止とかホント苦手です…

増子

 

ブログ一覧