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イカノボリ禁止令

初めてブログの担当をします。わかばやしです。

私は、江戸庶民の暮らしが好きなのですが、その理由の一つとしては、大の大人が本気でふざけたり、くだらない事を言ったり、意地を張り合ったりするような気風が好きなのです。

江戸時代、庶民の間では、イカノボリ・イカ揚げ(現在の凧揚げ)が盛んになりすぎて、大の大人が喧嘩をしたり、大名行列に落ちるなどけが人や死者まで出る騒ぎになりました。それに困った幕府は、明暦元年(1655年)「町中にてイカノボリを揚げる事を禁止する」という禁止令を出しました。

しかし、当時人気の娯楽の一つであったイカノボリをどうしてもやめたくなかった江戸の庶民は、「これは、イカではありません。タコです」と駄洒落のような言葉遊びでこれに対抗します。実際にそれが通用したのかどうかはわかりませんが、そのような冗談が言えるような太平楽な世の中であったのでしょう。

それでは、最後に、江戸のなぞなぞ(判じ絵)を解いてみてください。

ヒント

  1. 神奈川県の温泉地の名称です。

 

  1. 台所で使います。鋭いものです。

 

  1. にょろにょろしている生き物です。火に濁点がついていますね。

 

 

 

答え

  1. 箱根(歯にねこが逆さまで)
  2. 包丁(頬に蝶)
  3. 蛇(屁に濁点のついた火で)

 

どうでしょうか?みなさん答えは分かりましたか?答えが出てしまうと本当にくだらないですね。しかし、当時、版画を作る過程は、非常に手のかかるものでした。絵師・彫師・摺師の分業制になっており、各々の工程はさらに細分化されていて、一つの版画ができるまでには、相当の時間と手間がかかります。このようなくだらないものを作るのにそれほどの情熱をかける江戸庶民!やっぱりいいなぁ~。

わかばやし

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